「お姫様」は翻訳も創作も大得意!?


三浦しをんさんの小説を読むのは初めてだ。
朝日新聞の読書欄に連載されていた
エッセイ『三四郎はそれから門を出た』が好きで
そのうち小説のほうもちゃんと読んでみたいと思っていたら
いつのまにやら直木賞作家におなりになった。
まあ、受賞作はおいおい手に取ることにして、
とりあえずbookoffで見つけたこの小説を読んでみた。
恋愛小説というふれこみだが、なかなかどうして
それだけにとどまらない面白さがある。
読み口はいたって軽やか、いや、仰々しい部分もある・・・、
何せ物語の柱は「中世の大ロマンス」なのだから(笑)。
とはいえこちらはフィクションの中のフィクション、
主人公はこのロマンス小説を翻訳真っ最中の妙齢女性である。
現実の彼女に降りかかる恋愛問題と、
彼女の独断でどんどん筋を変えられてゆく、騎士と姫のロマンス。
そのドタバタぶりが小気味よく、展開もくるりくるりと鮮やかだ。
それでいて、恋愛についてちくちくと痛いところをついてみたり。
三浦しをんさん、やはり食えないお方だ〜。
さてさて、今後は文庫化されている作品から楽しませていただきましょう!


では、今日はこれにて♪