「参さん」を取り巻く、魅力的な女性たち。

さんさん録 (1) (ACTION COMICS)

さんさん録 (1) (ACTION COMICS)

さんさん録 (2) (ACTION COMICS)

さんさん録 (2) (ACTION COMICS)


面白かった〜、さすがこうの史代さんでした。
思わず噴出してしまう可笑しさ、味のあるキャラクター、会話の妙、
温かな読後感などなど、まさに「こうのワールド」。
「じじい」は苦手とご本人のお言葉にあったけれど、いやいやどうして。
実に愛すべき存在だ。
こういう偏屈(失礼!)じいちゃんこそ世に残っていなければならない。
それに『夕凪の街 桜の国』にだってそういう「じじい」が
しっかり登場したではないか〜。
さて、それはさておき、この漫画における女性たちもまた
素敵な面々である。
ある意味、男どもを完全に食っている。
一人息子の妻「礼花さん」、人材会社の引き抜き担当「仙川さん」、
虫好きな孫の「乃菜ちゃん」、『奥田家の記録』を遺して逝った「鶴子さん」。
みんな頼もしくて面白くて切なくて、やっぱり笑える。
こうのさんの描く女性像は、男にとっても女にとっても
理想的なのかもしれない。
それから、細かいエピソード(オチ含む)にしみじみと笑えた作品であった。
夜の電車で寝過ごして「ここはどこ?!」、
・・・すごい逸話をもつ友人がいるわい。
「片付けてはちらかし、ちらかしては片付け」
「世の中はなんと無意味なのだ」、
ええ、そのとおりっ、よくぞ言ってくださった!
大ナメクジを教室で飼う乃菜ちゃん、ぜひ我が家のナメクジもらってやって。
嫁の両親のお国言葉がわからない、・・・はいウチも初めは
婿殿のお母様の言葉が・・・。
いろんなところで、楽しめた作品であった。


それでは、本日はこれにて♪