ゆっくりと読む、ずうっと前の「山の日記」。

富士日記〈上〉 (中公文庫)

富士日記〈上〉 (中公文庫)


武田百合子さんの手による、昭和39年7月から13年にも及ぶ
家族日記である。
夫君である武田泰淳氏、一人娘の花子さん、それから富士山麓に住まう
心温かな人々との日々の暮らしが淡々と綴られている。
それほど凝った文章ではなく、箇条書きに近い記述もあるが
山の美しさや季節の移り変わりにはっとするような新鮮な表現があったり
勝気で機転の利く、姉御肌のようなお人柄がしのばれたりして
心洗われる、楽しく愉快な日記だった。
毎日少しずつ、ゆっくりと読み進めていると何だかのんびりとした
いい心地になってくる。
本と一緒にビールを飲みたくなってしまった〜。
早朝に読むことが多かったのに!
日々の食事の記録を見ては「わりと質素なんだな」と思ってみたり
「あ、それでも当時にしてはハイカラだよね」なんて思い返してみたり。
買い物のメモを眺めては「サンマ4本50円か〜、変わらないのは卵ね〜」と
面白がってみたり。
この夏は久しぶりに富士五湖へ出かけてみようか、と
ちょっとうきうきした気分になる。
富士急ハイランドには子どもたち御用達の「トーマスランド」もあるしね♪
まだ上巻を読んだだけだから、引き続きゆっくりと(中)、(下)と
楽しんでみよう。
この本に、せかせか読書は似合わない。


あー、やっぱり思いっきりブラジルに押し込まれちゃってるよ。
がんばれ日本!!
ではではテレビ観戦に戻ろう〜。