清原ファン、待ちに待った一冊!
花岡ちゃんの夏休み (ハヤカワコミック文庫 (JA840))
- 作者: 清原なつの
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/03/01
- メディア: 文庫
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この場合、「清原さん」とはプロ野球選手の、あの御方ではない。
清原なつの、ベテランの漫画家さんを指す。
『花岡ちゃんの夏休み』は彼女の初期作品集である。
わたしはうっかりしていて、今月この文庫本が刊行されたことを
つい一週間くらい前にようやく知ったのだけど
そのときは「うわっ!」と声をあげてしまった。
とにかく「早く文庫になってほしい!」と念願していたのだ。
そして、わたしに限らず多くのファンは
同じ気持ちであったに違いない。
清原さんといえば、やっぱりまずは「花岡ちゃんシリーズ」なのだ。
もう30年近く前に「りぼん」誌上で発表された
表題作「花岡ちゃんの夏休み」を、わたしはリアルタイムで読んだ。
あのときの驚きは忘れられない。
およそ少女漫画っぽくない風変わりさ、哲学性、小難しさ。
初っ端から「私はいったい何のために生まれてきたのだろうか」なんて
考えちゃっている大学生の女の子が登場するのである。
それでも、頭でっかちな才女の主人公は実に魅力的だった。
ちゃんと恋に悩み、不器用な性格がとても可愛らしい。
しかも相手役がとんでもないオトコなのだ。
それにしても、こんな理屈っぽい漫画を巻頭に掲載した当時の
「りぼん」は、今では信じられないほど懐の深い雑誌だったのである。
花岡ちゃんシリーズはこの一冊で全部読むことができるので
(余談だけど、わたしはどうもコンプリートって言い方が好きではない)、
興味のある方はぜひご一読のほどを。
清原ワールド、いちど嵌るとどっぷりの可能性大〜、かな?
それでは、今日はこれにてお開き♪