ニヒルな子どもの40年後は?

タイトルを見て思わず苦笑、ついつい買ってしまった本である。
「オトナも子供も大嫌い」か、
自分もそう毒づいていた時期があったなあ、と。
日々グループの勢力争いに躍起になっている女の子たち。
何を考えてるんだかわからないぼーっとした男の子たち。
なんだかんだ言いつつ、手のかかる子ばかり可愛がる先生たち。
自分の言動はさておき子供には世の正義を振りかざす、
うさんくさい大人たち。
みーんな嫌いだった。
今にして思えば、恥ずかしくて下向いて笑っちゃうほどお間抜けで
自意識過剰な、それこそ嫌なコドモである。
でも、当時はいたって大真面目だったのだ。
さて、この小説の主人公アケミちゃんはわたしなんぞよりも
もっとニヒルな少女である。
幼児のころから子供扱いをされたり、いわゆる子供らしい振る舞いを
強要されたりすることに我慢ならないのだ。
(なんで私がそんなことをしなくちゃいけないの)と思えば
納得できないことは不言不実行(そんな言葉あるのか)の連続。
いやもう、この甘えのないゆがみっぷりが痛快、痛すぎて笑える。
こんなひねた女の子、どんなオトナになっちゃうんだろうなんて
心配はご無用。
ちゃんと「群ようこさん」になっている。
そう、これは彼女の半自伝的小説ということだ。
群ようこさんがこの作品に寄せる愛憎ないまぜの気持ちが
よくわかるんだよなぁ。
嫌なコドモだったわたしとしては〜、ホント複雑(笑)。
西原理恵子さんの挿画がまたぴったり!
群さんと西原さんは対談もされてましたね。


では、今日はこれにて♪