森絵都さんの本

カラフル

カラフル

永遠の出口

永遠の出口


今、中高生(とくに女生徒たち)に大人気という森絵都(もり・えと)さん。
昨年読んだ「永遠の出口」がとても面白く印象に残っていたので、
少し前に見つけてあった「カラフル」を読んでみた。
うんうん、こちらもよかったー!
語り口はあくまで軽く、内容も童話のようであるのに、
悩みを抱える中学生の現実をうまく掬い取っている。
重くなりすぎないから、心地よく感情移入することができるというか。
それに、とにかく読後感が爽やか!
読者が求めるラストを裏切らず、「この一冊を読む時間の幸福」を
最後にちゃんと与えてくれる。
そんな感じで「カラフル」にすっかり気をよくしたワタシ、
久しぶりに「永遠の出口」を再読してみた。
いやはや、これはすごい。名作じゃないけど、傑作!
主人公の心の揺れ、成長過程、細かなデティール、会話の妙。
どれをとってもよくわかるし、楽しめる。
特に主人公・紀子と同世代の、現在30代後半の女性(=自分)なら
時代背景までとても懐かしい。
あのころの友達に、つい会いたくなってしまう。
たのきんトリオ」なんて、どこへいっちゃったんだろう(笑)。
面白くて泣けて、読み終わったらにっこり笑顔で前を向くことができる
幸せな小説だ。
森絵都さん、今度は何を読もうかな〜。


では、本日はここらで閉店〜♪